今回は、さんけいのみにちゅあーとキット「ドラえもんmini」シリーズから、「ネズミと地球はかいばくだん(MP08-15)」をご紹介します。
ドラえもんが大の苦手とするネズミを前にして大パニック!
涙を流し、舌を出しながら取り乱すドラえもんと、それを見て慌てるのび太。そしてドラえもんが手にしているのは、なんと「地球はかいばくだん」です。
ドラえもんらしい大げさでコミカルな場面が、約60mmの小さな世界に凝縮されています。
現在では入手が難しくなっている作品ですが、ドラえもんminiシリーズの中でも特にキャラクターの表情や動きが印象的で、今見てもお気に入りの作品のひとつです。
「ネズミと地球はかいばくだん」の基本情報
- 商品名: ドラえもんmini ネズミと地球はかいばくだん
- 品番: MP08-15
- メーカー: さんけい
- シリーズ: みにちゅあーとキット ドラえもんmini
- スケール: ノンスケール
- 完成サイズ: 約W54×D54×H46mm
- 対象年齢: 12歳以上
- メーカー組立レベル: ★☆☆☆☆
- メーカー参考制作時間: 約2時間~
- 実際の制作時間: 約3時間
- 体感難易度: ★★☆☆☆
- 発売時期: 2019年10月
- 当時の希望小売価格: 2,860円(税込)
メーカーの参考制作時間は約2時間以上ですが、今回は動画撮影をしながら制作したこともあり、実際には3時間ほどかかりました。

作品自体の構成は比較的シンプルで説明書も分かりやすく、ドラえもんminiを初めて作る人でも挑戦しやすい内容だと思います。
一方で、キャラクターの細かな色塗りが必要になるため、個人的な体感難易度はメーカー表記の★1より少し上の★2としました。
まずは大パニックのドラえもんから制作
最初に作るのは、この作品の主役ともいえるドラえもんです。
完成したパーツを見るだけでも、とにかく表情がすごい!

目はぐるぐると回り、大粒の涙と汗を流し、舌を大きく出しています。さらに左右3本ずつあるヒゲまで波打つように描かれていて、ネズミを前にしたドラえもんの取り乱しっぷりが伝わってきます。
普段のドラえもんminiには、困っていたり笑っていたりする表情の作品も多いですが、ここまで「大パニック」という言葉が似合うドラえもんは珍しいかもしれません。
細かな色塗りには要注意
制作では、M-1などのパーツに色を加えていきます。
両目の黒をはじめ、涙の水色、汗の白、鈴の黄色など、非常に小さな範囲への色塗りがあります。
特に難しかったのが白色で表現する汗です。

普段色塗りには呉竹の「ZIG クリーンカラーリアルブラッシュ」を使用していますが、セットによっては白色が含まれていません。そのため白ペンや絵の具など、別の画材が必要になる場合があります。
そして、ここで重要なのが「後から隠れる場所」と「完成後も見える場所」の違いです。
目の黒などは後から別のパーツを重ねるため、多少ガイドラインからはみ出しても隠せる部分があります。
しかし、汗や涙、鈴の周辺など、完成後も表面に見える部分は要注意。
色が大きくはみ出してしまうと完成後もそのまま見えてしまうため、細いペン先を使って少しずつ塗るのがおすすめです。
白い汗については非常に小さいので、無理に塗らないという選択肢も十分にありだと思います。
「地球はかいばくだん」で奥行きまで表現
ドラえもん本体を貼り重ねたら、地球はかいばくだんを背面側へ取り付けます。
完成写真を正面から見ると、ドラえもんが頭の後ろから大きな爆弾を持ち上げて、今にも投げつけそうな姿に見えます。

みにちゅあーとキットのキャラクターは完全な立体フィギュアではなく、薄いレーザーシートを何層にも重ねて表現しています。
それでもパーツの前後関係をうまく利用することで、ドラえもんの後ろに爆弾があるという遠近感がしっかり感じられるのが面白いところです。
平面的な素材から立体感を作り出す、みにちゅあーとならではの表現だと思います。
驚いた表情ののび太を制作
続いて、のび太を作ります。
ドラえもんほどではありませんが、のび太にも細かな色塗りがあります。
眉毛や目、口の中、唇などを塗りながら、顔やメガネ、服、手足などのパーツを重ねていきます。
特に注意したいのが眉毛。

前髪が眉毛にかかっているため、実際に見えている部分が非常に小さくなっています。
細いペン先を使って、ガイドラインに沿ってほんの少し色を加える程度で十分です。
目については後からメガネなどのパーツを重ねるため多少のはみ出しは目立ちにくいですが、靴など完成後に表面から見える場所は丁寧に塗った方がきれいに仕上がります。
完成したのび太は、口を大きく開けて両手を広げたポーズ。

普段はドラえもんに助けてもらっているのび太が、この場面では逆に「ドラえもん、やめて!」と止めようとしているように見えるのが面白いですね。
3本の傘と円筒形の傘立て
キャラクターが完成したら、玄関に置かれる傘を作ります。
傘は色の異なる3本がまとめて収納される構造で、傘本体や細い持ち手を貼り重ねていきます。
写真で見ると非常に小さなパーツですが、3本それぞれの色や持ち手がしっかり分かる細かさです。
続いて傘立てを作ります。
傘立てにはP-2のレーザーシートを使用し、筋を内側にしながら円筒形になるよう丸めます。

こうしたパーツは、いきなり接着しようとするよりも、ペンやアートナイフの柄などの円筒状のものを使い、少しずつ丸みの癖を付けていくと作りやすくなります。
自然な円筒形になったところで接着し、底面などのパーツを取り付けて完成です。
のび太の家の玄関を作る
続いて、作品の舞台となる玄関部分です。
説明書では大きく「玄関A」「玄関B」「玄関C」に分けて制作します。
玄関Aは、玄関に向かって左側にある壁面です。
印刷シートとフレームを重ねることで額縁を表現しており、小さな壁面ながら「家の玄関らしさ」を感じられます。
玄関Bは玄関扉側。
茶色い扉に窓枠やドアノブなどを重ねていきます。

ここで注意したいのが壁同士の接続部分です。
正面から見たときに玄関Bの左側が厚紙1枚分ほどはみ出す構造になっており、そこへ玄関Aを組み合わせることで、2つの壁が自然なL字型になります。
説明書の完成図を確認しながら、壁の厚みと接着位置を合わせていくのがポイントです。
玄関マットとフローリングで段差を再現
玄関Cでは、玄関マットや室内側のフローリングを作ります。
写真で見ると、ピンク色の玄関マットがかなり目を引きます。
印刷シートをレーザーシートへ貼り付けることで模様を表現し、その周囲にはフローリングの細かなラインも入っています。
さらに面白いのが高さの違いです。

玄関は靴を脱ぐ場所よりも室内の床が一段高くなっていますが、この作品でも複数のレーザーシートを重ねることで小さな段差を作っています。
非常にシンプルな構造ですが、この段差があることで一気に「日本の家の玄関」らしくなります。
こうした身近な場所を再現した作品は、完成形を想像しながら組み立てられるため、とても作りやすいと感じました。
たった2パーツ!小さすぎるネズミ
最後に、この大騒動の原因となったネズミを作ります。
ネズミはなんと、わずか2パーツ。
L-1とT-1を重ねて作ります。

目の部分を黒く塗ってからパーツを重ねれば完成です。
制作工程だけを考えれば、おそらく今回最も簡単なパーツです。
しかし写真でピンセットと比較してみると、その小ささがよく分かります。
こんなに小さなネズミ1匹を見ただけで、ドラえもんは涙と汗を流して大パニック。
そして最終的には地球はかいばくだんまで持ち出してしまう……。
「そこまでしなくても!」
と思わず言いたくなる、この極端さこそが今回の作品の面白さだと思います。
すべてのパーツを玄関に配置
玄関A・Bをベースへ取り付け、傘立てと傘、玄関Cを組み合わせたら、最後にドラえもん、のび太、ネズミを配置していきます。

写真の制作途中では、玄関とのび太を先に配置した状態も確認できます。
実際に手と比較してみると、本当に小さな空間です。
それでも玄関扉、額縁、傘立て、玄関マットなどが配置されることで、のび太の家の玄関という舞台がしっかり成立しています。
ここへ大パニックのドラえもんと小さなネズミが加わることで、一気に物語のワンシーンへと変わります。

建物だけではなく、キャラクターの表情やポーズまで含めてひとつの場面を作るのが、ドラえもんminiシリーズの魅力ですね。
実際に作って感じた難易度は★★☆☆☆
メーカーの組立レベルは★1ですが、実際に作った体感では★★☆☆☆(★2)くらいでした。
玄関や傘立てなどの構造自体は比較的分かりやすく、説明書を見ながら順番に進めればそれほど難しくありません。
ネズミに至っては2パーツだけです。
一方で難しかったのは、やはりドラえもんとのび太の色塗り。
特にドラえもんの汗や涙などは非常に細かく、完成後に表面から見える部分なので失敗が目立ちやすくなります。
そのため、みにちゅあーとをまったく作ったことがない人にとっては、この色塗りが少しハードルになるかもしれません。
逆にある程度みにちゅあーとキットを経験している人なら、比較的スムーズに完成させられる作品だと思います。
ドラえもんの「大パニック」が詰まったお気に入り作品
今回改めて写真を見返してみて、やはり一番印象に残るのはドラえもんです。
ぐるぐる回った目。
大粒の涙。
顔から流れる汗。
波打つ左右のヒゲ。
大きく飛び出した舌。
そして頭の後ろには地球はかいばくだん。
ネズミが怖いのは分かりますが、**地球ごと吹き飛ばそうとするほどのことではないだろう!**という大げささが、いかにもドラえもんらしくて面白いです。
さらに、そのドラえもんを見て慌てているのび太と、すべての原因でありながら非常に小さなネズミ。
それぞれのキャラクターの関係性が、小さなジオラマを見るだけで伝わってきます。
ドラえもんminiシリーズにはさまざまな場面を再現した作品がありますが、個人的にはドラえもんのキャラクター性や劇中のはちゃめちゃな世界観を表現した作品として、特にお気に入りのひとつです。
現在は以前ほど簡単には入手できない作品になっていますが、ドラえもんminiシリーズには今でも手に入れられる作品があります。
ドラえもんが好きな方はもちろん、みにちゅあーとキットを初めて作ってみたい方にも、ぜひ一度この小さな世界を体験してもらいたいシリーズです。
完成した「ネズミと地球はかいばくだん」は、現在も大切に飾っています。
時間が経ってから改めて見ても、作っていたときの楽しさや、この大パニックの場面の面白さを思い出せる作品です。

